写真と書類のファイリング講座 その1

 

去る5月7日、杉並区ゆうゆう井草館にて、ご家庭内の書類と写真の整理法についての講義させていただきました。

今回は書類の整理法として、主に書類の流れとカテゴリーに分類するやり方をご紹介します。

男性社員に「30代から50代の女性が家庭内で整理収納に一番困るものベスト1は何かわかりますか?」とお聞きすると、「靴やアクセサリー?」「衣類がダントツに困ってんじゃないの?」という回答でした。

しかし、実は、全くハズレ!!

お困りグッズの一番は「書類」でした。

家庭でも会社同様に細かい書類の保管方法に頭を抱えていらっしゃる方々が多いのです。家庭内の書類は・・・以下の3分類で構成されています。

1、動いている
2、休んでいる
3、寝ている

 

1 動いている書類(可動文書)

 

今必要な仕掛案件ややらなければならないことに関する文書。
やることごとに1案件1クリアファイルに入れる。そのクリアファイルは、わかりやすくすぐ手の届く引き出しやレターケースなどに見える化しておく。

 

 

上の写真はお子様が使用していた学習デスクを書斎で再利用した事例。
可動文書は、すぐ手に取ることができる目立つ場所が理想です。

1番上のカゴ     本日の投函物
1番上の引き出し   やること
2番目の引き出し   仕掛案件
3番目の引き出し   終了→保管文書
もしくは廃棄

 

2 休んでいる書類(保管文書)

 

現在は使っていないが、いざというときに必要になる文書
確定申告の申告書・取説・プロバイダーの契約書などに当たるもの。
この保管文書の仕分け方法がわからなくなっている方が多いのです。
つまり、カテゴリーの分け方がポイントになります。以下はカテゴリー(見出し)とそこ収める主な書類の分類例を上げました。

<健康管理>
人間ドックへ行く際は、昨年の診断結果をすぐ探せるようにしておくべきです。

院の緊急かかりつけ先
応急手当の方法
病院のお薬手帳
健康診断の結果

<緊急・災害>
いざ、地震が来てもあわてないよう、防災グッズのリストをコピーしたものを防災用具のバックにも収納するとよいです

災害マップ
災害時の持ち出しリスト

<住まい>
家の図面は、「資産・財産」というカテゴリーにもコピーしたものを入れておきましょう。

住居規約
地域マップ
家の中に図面

<取扱い説明書・保証書>
プリンター、プロバイダー、Wi-Fiなどは別に「通信」というカテゴリーを作るとわかりやすくなります

洗濯機の取扱説明書
家具の保証書
携帯電話の取扱説明書
プリンターのCDと説明書
パソコンの保証書

<資産・財産>
お金関係を一つのボックスファイルにまとめるとわかりやすくなります。
家の権利書などは金庫に保管する方もいますが、ここにも「金庫に保管」と明記するといいでしょう。

年金手帳
家の権利書
銀行
証券・株
カード会社

そのほか、家族の名前で分けたボックスがあったり、「保険」「介護」「家事」「遊ぶ・食べる」というカテゴリーがあると便利です。

保管文書はいざという時にすぐ検索できることが重要です。
それには、ご本人がわかりやすい仕分け方法がポイントになってきます。
(次回、保管文書の仕分け方法について詳しく説明します)

 

3 寝ている書類 (保存文書)

 

ご家庭では、思い出文書・手紙・過去の学習教材などの半永久保存の物に当たります。

企業では法廷保存年限にのっとって、保存する文書を指します。
文書の種類によって、法廷保存年限がまちまち。

自宅にも会社の書類がある方は、以下の法廷保存年限にも注意し、必ず、時期が来たら移し替えるという作業もしましょう。

株主総会招集通知、議事録      10年 (会社法318条)
貸借対照表・損益計算書       10年 (会社法435条)
役員会議事録            10年 (会社法413条)
源泉徴収票             7年 (法人税法施規59)
雇用保険関係書類          2年 (雇保74、労基115)
厚生年金保険関係書類        5年  (健康保険法92)
診察録               5年 (医師法24条)

このように法律によって保存年限が違いますので、注意が必要です。

思い出の手紙、子供のテスト用紙など、すべてを保存するには無理があります。
お住まいの保存スペースの使い方を今一度、検討しましょう。

最も思い出が強いモノを厳選して持つ、そして見たい時にすぐみられることが最重要となります。

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